太陽光発電の点検で保証を活用できるようにしましょう

ご覧いただきありがとうございます。Eテックスの武智です。

お知り合いの電気工事会社様からのご依頼で太陽光発電の点検に伺ってきました。

今回点検させていただいたのは、とある会社さんの屋上に設置されてる太陽光発電システムです。

メンテナンスフリーと言われることもありますが、やはり機械製品ですので不具合が発生する可能性はあります。

電気を生み出す大切な設備。定期点検は必要です。

 

主な点検は6つです。

  1. 断線チェック
  2. 発電チェック
  3. 絶縁検査
  4. 端子類の締め付け確認
  5. 太陽光パネルの目視点検
  6. 太陽光パネルの発熱チェック

その他にも確認事項はありますが主にこのような作業になります。

SOKODES(ソコデス)で太陽光発電システムの断線チェック

まずは、断線していないか接続箱から点検。

SOKODES(ソコデス)という点検機器を使用して断線チェック。

この点検では太陽光パネルから配線までシステム全体の断線などの不具合が発生していないか確認できます。

太陽光のメンテナンス 断線チェック

安全のため保護具を着用してブレーカをOFFにして、点検していきます。

太陽光発電の断線チェック ソコデス

このような形で異常がないことが確認できます。

太陽光発電の断線チェック SOKODES

太陽光パネルは一部に異常があっても正常に動きます

下の写真のように太陽光パネルは大きく3つの部分に分かれています。

もし、①番のエリアに不具合があっても、①を飛ばして②と③だけで発電することができます。

太陽光パネルの不具合

これは影や日射を遮るものがあっても残りの部分で発電できるように、不具合のある部分を飛ばして次のエリアに「バイパス」して発電きるようになっているからです。

ですので、仮に①に不具合が発生していてもブレーカが落ちたりして発電が止まることはありません。

仮に10枚~15枚あるうちの1枚。

その1枚の1/3だけ発電が止まっていても、電圧や発電量に大きく影響しないので不具合に気付きにくいということです。

これがソコデスなら発見できるようになっています。

 

電圧だけの点検では異常に気付けない可能性がありますので、こういった専用の点検機器が必要になります。

 

もし、このような不具合があった場合は保証で対応できる可能性があります。

しっかりと点検して「実はあのパネルの1/3は発電してなかった!」ということにならないようにしましょう!

IVカーブで発電のチェック

IVカーブという発電がしっかりと行われているかチェックします。

太陽光パネルのIV測定

これは断線とは別で影や汚れの影響で発電量が落ちていないかを測定しています。

太陽光発電の絶縁抵抗測定

太陽光発電の絶縁測定

配線などに傷や劣化が発生して電気が漏れたりしていないか、不具合が発生していないか確認します。

端子の締め付け確認

太陽光発電の点検 締め付け確認

端子などのネジに緩みがないか確認します。

緩みがあると熱を持ちますので、放っておくと発火の原因になるので基本的なことで締め付け確認は重要です。

太陽光パネルの目視点検

屋根に上がって太陽光パネルや金具の目視点検を行います。

太陽光パネルの目視点検

しっかり発電していても、実はガラスが割れていたりと不具合が発生していることもあります。

太陽光パネル、配線、金具類に異常が発生していないか、目視で点検することは重要です。

 

発電はしていましたが、実は割れていたパネルは過去にもありました

わかりずらいですが下から2枚目のパネルがヒビが入って割れています((+_+))

太陽光パネル ガラス割れ

取り外して交換。異常が発生して発電が止まる前に対応できた事例です。

太陽光パネル 交換

太陽光パネルの発熱チェック

太陽光パネルに異常な発熱がないか確認します。

サーモカメラを使って確認します。

太陽光パネルをサーモカメラで点検

サーモカメラにて太陽光発電の点検

こちらも問題なく発電していたとしても、パネルの一部が発熱していることがあります。

人間の目では見えない温度を見ることで早期に異常に発見できるようになります。

一部のセルのみが発熱していた事例

太陽光パネルの点検 一部のみ発熱

報告書にまとめて点検完了

このような点検を今回はさせていただきました。

また、報告書にまとめて点検作業の完了になります。

今後も太陽光発電システムをご活用いただければと思います!(^^)!

設置して10年を迎える前に太陽光発電システムの点検が必要です

今回は事務所ビルという産業用の太陽光発電システムでしたが、住宅用の太陽光発電システムも定期的な点検をオススメします。

特に絶対に行って欲しいのは、10年を迎えるまでに一度点検をしてください。

多くの方は太陽光の10年保証にご加入されていると思います。

(現在は10年以上の保証が主流ですが、2010年以前は10年保証が主流でした。)

10年保証ですので、保証期間内の不具合であればメーカーさんの保証を受けれる可能性があります。

10年超えてしまうと自己負担。

10年以内に発見できればメーカー保証。

2010年前後に設置して10年を迎える方がたくさんおられると思います。

定期点検などのメンテナンスを受けられてない方は、ぜひ10年を迎えるまでに一度点検をしていただくようおすすめいたします。

 

産業用太陽光発電の点検をした時の動画ですが、点検のイメージにご参考下さい

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